2023年のふりかえり

2023年12月31日

恒例のふりかえり記事です。今年は例年と違って(?)昨日の記事「今年一年Godotでやったこと」から引き続きになります。

とりあえず一年生き延びました

昨年12月に株式会社フレームシンセシスを設立して一年が経ちました。今のところ融資も出資も受けずにやっているのですが、一期目は自分の役員報酬を払った上で営業利益がそこそこ出たので合格点じゃないかなと思ってます(それなりにミスはあった……)。また、「来年は会社として出展したい」と言っていたXR Kaigi 2023でシルバースポンサーとして協賛・出展できました。

案件の内訳としては100%VRまたはメタバース関連でした。3Dビジュアライゼーション、Hubs Cloudの構築、VRアプリケーションの開発、VRコンテンツ制作、メタバースシステムの開発サポートその他VR何でも屋さんという感じでしたが、特にstuさんの進撃の巨人のお仕事は面白かったし、ありがたかったです。ハシラスでも進撃の巨人のお仕事をしたし、何かの縁を感じます。UnityのWebGL完全に理解した

ちなみにわりと誤解されている気がするのですが、めちゃくちゃお仕事のご相談があるわけではないです(今のところ特に営業をしなくても数ヶ月先のリソースが埋まっていっている感じではあるのですが)。もともとVR開発の仕事自体がそんなに多いわけではないのと、自分の場合、いわゆるメタバース住民という感じでもVTuber系でもないのでスイートスポットからずれているんだと思います。このあたり来年の課題かなあと。

というわけで、VR・メタバース周辺領域で何かありましたら気軽にご相談ください。特にVRChatの仕事をやったことがないというコンプレックスがあり、実績解除したいです(VR開発メモに実は「VRChatメモ」なんてページもあったりします。要更新ですが)。

会社、今のところは3年は続けたいなという気持ちではいます。過去を振り返ると2013年、2016年、2019年、2022年に境遇が大きく変わっているので、2025年くらいにまた何か起こりそう。

会社を作ってみて気づいたこと、学んだことはたくさんあるのですが、また別に書くか喋るかするかもしれません(社会保険料高すぎない? とかそういう話ばっかになるのでよくない)。

稲見研にジョインしました

ご縁があり、本業の傍ら6月から東京大学先端科学技術研究センター稲見・門内研究室の学術専門職員としてお仕事をさせていただいています。いわゆるテクニカルスタッフのような職位で、VRの実験環境を構築したり、登嶋健太さんのVR旅行のアプリを開発したり、Unityのご相談に乗ったりしています。

本筋の仕事については今のところ語れることがなく、おそらくお役に立てているのだろうと感じつつ、もう半年経ってしまったのかと思うと焦りが……来年はもっと加速していきたいです。

週一で駒場の先端研に通っているのですが、緑豊かな施設で、普段は自室に引きこもって仕事しているので気分転換になっていいです。ちなみに小泉悠さんと同じ職場だと気づいてびっくりしました。

登壇とか

CEDECでは「VRプロダクト開発ラウンドテーブル 2023」、XR Kaigiでは「ゲームエンジンGodotの概要とGodot XR Toolsの紹介」「XRデバイス選びのコツ: 開発から使用まで」の2セッションに登壇させていただきました。

また8月にLODGE XR Talk Vol.6で「VRの会社を作って8ヶ月 進捗どうですか?」、あとシルホドスキというVRChat収録の番組に出演させていただいたりしています。

登壇・出演の依頼は今のところ基本的に全部受けるようにしています。こうあちこちで喋るばかりしているのどうかという見方もあると思うんですが、自分はまず対面にせよ登壇にせよ話すのがとても苦手で、それだと仕事で困るのでなんとかしようと無理して出ているというのが本当のところです。おかげで最近は調子がいいときはわりとペラペラいい感じで喋れるようになったんですが、緊張すると駄目ですね……。Oculus Japan時代にあちこちで喋っていたGOROmanさんが、数こなせば慣れたみたいなことをおっしゃっていたので、もう一歩でなんとかなるんじゃないかなと。声の通りを良くしたいのでスピーチレッスンなんかも受けてみたいです。

エンジニアとして

これについては反省材料が多いです。もともと純粋なソフトウェアエンジニアとしてはせいぜい上の下クラスだと自覚しているのですが、それに加えて会社経営にまつわる事務作業や打ち合わせがあり、いま自分自身は開発要員としては0.5~0.75人分としてしかカウントできなくなってしまっている感じです(夜間作業や休日作業で1や1.5に増やすことはできるのですが、持続しないしR&Dもできなくなるので……)。お仕事を手伝ってくださっている前職の同僚いちかさんがめちゃくちゃ頼りになるので助かっています。

あと、ここしばらくわりとずっとコードを書いているだけだったんですが、年の瀬にXR Kaigi 2023の展示デモを(本当はよくないのだけれど)ゲームジャムモードで5日ほどで作ったり、その次の案件でも数日でプロトタイプを作ったりしたところわりと自己効力感が戻ってきて、こういうことを普段からやっていないと駄目だなという気持ちになってきました。

坪倉さんの「『アーティスト活動』というプログラマの自己防衛術」という素晴らしいスライドがあり、Hack a Week(1週間に1個、新しいデバイスを習得する)というプラクティスが紹介されているのですが、来年は週に一度何かを作るVR a Weekをやっていこうと思います。雑にでも強制的に何かを作って、まだやっていないことを試して、成功体験を得るのと、いざというときに備えておく感じですね。

このあたり、もしお仕事がどんどん増えていくようなら、もう自分が手を動かすのはあきらめていろんな方に実作業をお願いするスタイルに切り替えるしかないと割り切れるんですが、そんな雰囲気でもないんですよね。来年どうなるんだろう。

あと今年は「VR開発メモ見てます」と100人くらいに言われた気がする……予想外に読まれていてびっくりしており。ちょっと情報古くなってるので冬休みの間に急ぎアップデートかけます!

Godot関連について

昨年に引き続きXR Kaigi 2023でGodotのセッション登壇をしたのと、Godot勉強会 #1の開催のお手伝いをしました。これについては昨日の記事「今年一年Godotでやったこと」をご覧ください。

ゆうこさん

パートナーの近藤佑子さんがお仕事をいろいろ手伝ってくれてありがたすぎる……。特にXR Kaigi 2023のポスターやパンフレット、ノベルティ等は全部ゆうこさんの仕事です。他にも案件でNext.js+Tailwind CSSを使おうとして手が足りないのでお願いしたら初見でばっちりこなしてくれたり。 

プライベートでも一緒にこんなことをしたりして楽しく暮らしています。

僕がこう見えてだいぶめんどくさい性格してるのに付き合ってくれてありがとうという気持ちです。今後ともよろしく!

最後はのろけ(?)で終わりましたが、2023年のふりかえりでした。来年のテーマは「視覚的に分かりやすい進捗を出す」でしょうか。来年もどうぞよろしくお願いいたします!

(書いた人: こりん

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